サークル名: ロールシャッハテストB
シリーズ: 少年プリズン
ジャンル: 辱め 羞恥 アクション・格闘 BL(ボーイズラブ) SM 首輪・鎖・拘束具 バイオレンス 俺様攻め 強気受け 女性向け 成人向け 執着攻め
作品紹介:
■あらすじ■ 近未来の日本。 東京は二十一世紀初頭に起きた相次ぐ地震のせいで砂漠と化し、周縁には無国籍のスラムが広がっていた。 その砂漠の中心にあるのが東京少年刑務所、通称東京プリズン。 少年犯罪の増加に頭を痛めた政府が半世紀前に設立した、入ったら二度と出られないと言われる悪名高い刑務所。 それぞれの理由を抱えて劣悪な刑務所に送りこまれた少年たちの群像劇。 (SF/バイオレンス/アクション/BL18禁) (カプ傾向 寡黙包容攻め×クール強気受け 美形俺様攻め×強気意地っ張り受け) 過去に自サイト「ロールシャッハテストB」で連載していた長編BLを収録しました。 暴力残酷描写あり注意。 ■登場人物■ 鍵屋崎直 IQ180を誇る天才少年。両親を視察し東京プリズン送致が決定した。途方もなくプライドが高い毒舌家で周囲と摩擦を起こす。サムライと同房。受け。 サムライ 直と同房の囚人。仙台の武家一族の長男だが、当主の父を惨殺し収監される。寡黙で朴訥な男。攻め。 ロン 台湾人と中国人の混血。娼婦の母に虐●されて育った。レイジの同房。喧嘩っ早く生意気な性分で囚人や看守に目を付けられやすい。受け。 レイジ 極東の砂漠に存在する少年刑務所、通称「東京プリズン」の東棟のリーダー。東の王様の異名をとる。フィリピン人とアメリカ人のハーフで絶世の美形。攻め。 リョウ 池袋で売春組織を率いていた男娼。ジャンキーなマザコン。気に食わない直を陥れようと暗躍する。 サーシャ 北の皇帝の異名をとるロシア出身の囚人。凄腕のナイフ使いでレイジのライバル。冷酷非情な性格。雑種のレイジに執着し性奴●にすべく狙っている。 安田順 東京少年刑務所副所長の謹厳実直なエリート。直と関係があるらしい。斉藤とは大学の同期生で元友人。 ■本文サンプル■ 「自慰しろ」 コイツは異常者だ。正真正銘の異常者だ。 「…………っ、」 「自慰。オナニーでもマスターベーションでもひとりエッチでもいいけどな、言ってるこたわかるだろ?まさかその年で一度もやったことねえなんて言うなよ」 わかる、わかるに決まってる。俺だって聖人君子じゃない、レイジの留守中に毛布にかくれてやったことくらいある、というか最低二日に一度はやってるけど他の囚人に比べて頻度は少ないほうだ、いや違う、そんなことは今どうでもいい、どうでもよくないのは今タジマの口から出た言葉と現在進行形で俺がおかれてる状況だ。 「正気じゃねえ」 あとじさった拍子に背中が白塗りの棚にぶつかった。消毒液の瓶や包帯やらガーゼやらを収納しておく棚だ。棚にへばりつく格好でタジマを見据え、吐き捨てる。 「はじめて会った時から思ってたけど本当の本当に正気じゃねえ、あんたおかしい、狂ってる。だいたいそんなもん見てなにが楽しいんだよ、そんなことさせて何の意味があんだよ?そんなにオナニー見たいなら鏡見ろよ、てめえの短小ペニスをおったててしごいてひとりで勝手にイけよこの変態!!」 気持ち悪い、吐きそうだ。猛烈な嘔吐感をこらえて叩き付けるように叫ぶ、自分が直面してる事態があんまり異常すぎて許容できない、現状把握が追いつかない。ともすれば気が遠ざかりそうになるのを足腰踏んばってこらえてタジマを睨む。床を蹴ったタジマがみたび接近、消毒液の棚を背に追い詰められた俺を卑猥なにやけ面で覗きこむ。 「違うな。俺はな、お前がイくとこが見たいんだよ。全身全霊で嫌がってる奴に無理矢理ヤらせるのがたのしいんじゃねえか、なあ」 分厚い唇を唾液で淫猥にぬれひからせたタジマに生理的嫌悪が爆発して絶叫したくなる。恐怖と混乱で頭が真っ白になった俺の方に図々しく身を乗り出したタジマが断りもなくズボンに手をかける。 「どれ、下脱がすの手伝ってやる」 キレた。 絶叫、椅子が横転。 凄絶な悲鳴を発して椅子から転げ落ちたタジマが両手で目を覆ってのうたちまわっている。俺の右手にあるのは消毒液の瓶、瓶から立ちのぼったアルコールの刺激臭がつんと鼻孔を突く。足もとに落ちた蓋を蹴り、一瞬の早業でガラス戸を開け放った棚から上体を起こす。 「図に乗るなよタジマ。ビール腹の中年が見境無く男に発情して気持ち悪ィんだよ、二度とそんな気持ち悪い目で俺のこと見れないように眼球焼いてやる!!」 ガラス戸を軋ませて啖呵を切るも俺の頭の中は真っ白だ、怒髪天を突いた自分の声がびりびり大気と鼓膜を震わせてるというのに。無防備な顔面に消毒液をかぶったタジマはたまったもんじゃない、消毒液が涙腺に染みる激痛に目を真っ赤に充血させ声もなく悶絶していたが突然咆哮、四つ脚の獣のように床を蹴って棚に激突、腹に体当たりして俺を押し倒す。 「!」 腹に頭突きを喰らった衝撃で五指が緩み、床に落下した消毒液の瓶が粉々に割れ砕ける。透過性の高い茶色のガラス片が床一面に散乱する、蛍光灯の光を反射して硬質に輝くそれはおそろしく色素の薄いレイジの瞳を彷彿とさせ、タジマに組み伏せられて後頭部を床で強打した俺は今の情けない光景をレイジに見られてるような錯覚に陥る。 「この○キッ、下手にでりゃ付け上がりやがって!!」 前髪を掴まれ強引に顔を上向けられる、腰の警棒を抜いたタジマが肩で息をしながら凄む、憤怒で朱に染まったおそろしい形相。後頭部を打った後遺症で眩暈に襲われた俺を真上から覗きこんでうわ言のようにタジマが繰り返す。 「一年半だ、いいか一年半だ、俺がお前に目を付けてから一年半だ!一年半ずっとヤりたくてヤりたくて仕方なかったんだ、お前が来た日のことはよーく覚えてる、主任看守の俺に媚びへつらわねえ生意気な新人が来たって久方ぶりにぞくぞくしたよ!実際お前ほどいじめ甲斐ある○キは久しぶりだ、おまえときたら初日に服脱がされても泣き言ひとつ言わねえでガンとばしやがった、何度警棒でぶちのめそうがガンとばすのやめねえ学習能力のなさ!その可愛げねえツラを歪ませたくて憎まれ口叩くしか能のねえ口に突っ込みたくて何回想像の中でヤッてヤッてヤりまくったかわかりゃしねえ!!」 「黙れ黙れ黙れ、これ以上変態の寝言に付き合わされたら頭が変になっちまう!」 「いいか、これは予行演習なんだ。どうせ明日から体売るんだ、何人何十人だかの男に抱かれるんだ。羞恥心とかプライドとか余計なモンはひとつ残らず剥ぎ取ってやる」 狂気にぎらついた目を片手で覆ったタジマが俺の顔の横に風切る唸りをあげて警棒を振り下ろし、横っ面を風圧が叩く。 次にタジマの口からでた提案に耳を疑う。 「ケツの穴に警棒突っこまれるのと自分でヤるの、どっちがマシだ?」 卑怯だ。 そんなの二択になってない、はなから選択権なんかない。 「はじめてが警棒ってのもきっついよな?大丈夫、ちゃんと気持よくなれるよう奥までねじこんでやるよ」 タジマは異形の心を持つ怪物だ。理解を拒む異常者だ。 俺をいじめるのがたのしくてたのしくてたのしくて発狂しそうにたのしくて仕方ない、追いつめて貶めてひとつ残らず希望を踏み躙ってくのがたのしくてたのしくてたのしくて勃起しそうにたのしくて仕方ない。タジマの顔はそう言ってる、タジマの目はそう言ってる、狂わんばかりの欲望の炎に燃え盛ってそう主張してる。 タジマなら本気でやる、容赦なんかするはずがない。 手足の先が冷えてゆくのは無機質に冷たい床のせいじゃない、体の芯まで凍えさせる絶望の温度だ。消毒瓶の破片が散乱した床の惨状に四肢を投げ出して仰向け、眼前に迫ったタジマの顔とその背後の蛍光灯とを見比べて口を動かす。 「そんなもんねじこまれるくらいなら、」 舌が、勝手に動く。 たった今眼球が潰れてほしいと、眼球が潰れてなにも見えなくなればいいと狂わんばかりに希求して強く強く瞼を閉じる。発狂寸前の暗闇の静寂に自我を没して頭をからっぽにしようと努める、なにも考えるな感じるな思い出すな、お袋のことも俺が殺した連中のこともレイジのことも行為中になにも思い出すな思い浮かぶな全部忘れろ忘れろ忘れちまえー…… 仕方ないのか。 もう、仕方ないのか。言うしかないのかよ。 ―「そんなもんねじこまれるくらいなら、自分でヤッたほうがマシだ!!」―
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